Home > くらしのこと > おいしいの心

おいしいの心

畑を耕し、作物の成長に合わせて世話をしたり、
早朝にパジャマにつっかけ姿でザルとはさみを持って収穫に向ったり。
私の生活に当たり前にあったことが、いつの間にか生活の中から、
消えてしまっていました。
なのに親元を離れ、一人暮らしを始めてからも、
不思議とようもないイギリスの園芸用ジャケットや長靴を購入したり、
本屋の園芸コーナーにかならず長居していたりするのは、おそらく
懐かしみもあるが、楽しかった記憶、体験だったりが
からだにしみついているのだと思う。
そしていつどこにいても地についた暮らしが恋しかったのだ。

こどもをもった今、視点を変えて考えてみると、
土に触り、作物を育てること、収穫することは、おそらく
こどもにとってはなによりも楽しい遊びだと私は思う。
おみずをやったり、収穫した野菜でお料理をする。
遊びのようなお手伝いは、日々の小さな出来事の中で、
楽しみや知識を与えてくれる。そしてなにより自分で育てた作物は
ほんとうに「おいしい」のだ。これはとても大切な気持ちだと思う。

田舎に戻ってから。そういつも自分に言い聞かせてきたけれど、
夫の口癖である、「今が大事なんだ。」も後押しして、
今の息子にもそんなおいしいの心を感じてもらいたい。
大きく言えば、食べ物はどこからきて、どんなかたちをしているのか、
言葉で語るよりも、実体験から発見したり、気付いて欲しい。
そう思うのです。食べることは生命を引き継ぐこと。
いらないというのを無理矢理たべさせるよりは、
食べてみたいと興味をもたせせてあげることが、親の努めだと最近思う。

大切なことをこどものこころに届けるのは、繰り返しと日常性が大切だ!
となにかの本で読みました。なるほど、と思いました。
そんなわけで、気負わず、無理せず、できることから少しずつ。
日々のちょっとした積み重ね、ひとつひとつを大切にしよう。
そんな第一歩として、ベランダでも育てられるトマトを
息子と植えました。
「トマトの苗だよ、大切にそだてようね。」
作業をする間、息子の目は、キラキラと輝いていました。
日々の早朝水やりも楽しそう。
「トマト、トマト。」そう嬉しそうにつぶやきながら。


00427.jpg

Home > くらしのこと > おいしいの心

Search
Feeds

Page Top